東日本大震災から6年。高校生の力で復興に貢献
東日本大震災で岩手県内で最も被害の大きかった地域です。 市役所・消防署・病院等、多くの公共施設や学校が甚大な被害を受け、6年が経過した今も、仮設住宅が立ち並び、避難生活を余儀なくされている方がいます。
開催日
2017年7月30日(日)~8月1日(火)
開催場所
岩手県陸前高田市・大船渡市、宮城県気仙沼市
宿泊場所
岩手県立福祉の里センター (http://satocen.sakura.ne.jp/)
〒022-0006 岩手県大船渡市立根町字田ノ上30-20
スケジュール
10:15
東北新幹線 一ノ関駅 東口改札集合
(スタッフが改札口で出迎え)
12:00
開会式・スケジュール説明・グループ分け
13:00
ビジネスを学ぶワークショップ①
マーケティング・商品販売について
16:00
スタディーツアー
陸前高田市の津波被害や復旧・復興について学ぶ
18:00
夕食
19:00
ビジネスを学ぶワークショップ②
地元企業についての学習(商品の良さを考えてみよう)
22:00
就寝
7:30
朝食
09:00
フィールドワーク① 企業訪問
12:00
昼食
13:00
フィールドワーク① 企業訪問
(PRプランを考え、商品の写真撮影・キャッチコピー考案・日本語と英語の商品説明)
16:00
ビジネスを学ぶワークショップ③ (グループ別に、写真準備・キャッチコピー考案・日本語と英語の商品説明の準備作業に取り組みます)
18:00
夕食
19:00
ビジネスを学ぶワークショップ③
22:00
就寝
7:30
朝食
10:00
ビジネスを学ぶワークショップ④ (オンライン販売開始、各グループからプレゼンテーション)
13:00
ランチ交流会
14:30
クロージング
16:00
解散
申込方法
訪問企業
参加する高校生は、下記から訪問をしたい企業をグループで選び、訪問先の商品をオンラインで販売体験を行います。
オンライン販売用に、2000円~3000円程度のセット商品を考案し、 商品のキャッチコピー・紹介文を二ヵ国語で考えた上、商品写真を準備して、販売に臨みます。
今後、受入企業情報は随時更新します。
河野 通洋さん(株式会社 八木澤商店 代表取締役)
八木澤商店は、創業1807(文化4)年造り酒屋として創業、 1945(昭和20)年に味噌・醤油の醸造をはじめました。身近にある地元の良い素材をみつけだし、 美味しく加工することはもちろん、自社農園での自根(じこん)きゅうりや大豆、小麦、しそなどの 生産も行い、地域の自然と共に、伝統だけにとらわれることなく 常に良いものを探し、本物を追い求める老舗醸造蔵会社です。震災前、歴史を感じさせる醸造蔵には、良質な土壌菌が棲みつき、 気仙杉でつくられた木桶が並んでいました。
巨大地震による津波は、八木澤商店の、200年以上経た蔵や杉桶、店舗だけでなく工場や倉庫に貯蔵していた原料にいたるまで、その製造機能を「すべて」流していきましたが、奇跡的に「もろみ」が見つかりました。
製造設備のすべてを失っため、 しばらくは協力会社での委託生産が続きましたが、 平成24年末には自社工場が完成。「つゆ」や「タレ」の製造も始まりました。また、醤油の本格的な仕込みも始まります。震災後に就任した、新社長を始め、営業、商品開発も若いスタッフ達が中心となり、新生「八木澤商店」がスタートしています。
藤田 敦さん(岩手県陸前高田市 指導漁業士)
陸前高田の広田湾は、豊かな自然環境の条件が整い、その湾で取れる「わかめ」「ホタテ」「カキ」は、全国から高い評価を受ける絶品です。
親潮と黒潮がぶつかりあう海流と、清流の気仙川からうまれるプランクトンを栄養とする海産物は、良質なものになります。特に、わかめは、外湾の荒波にもまれることにより、肉厚で食感の良い、「三陸ならではのわかめ」が育ちます。
藤田さんは、「温度駆除」などこだわりの養殖方法によって牡蠣を生産し、大きくふっくらとした牡蠣は東京のオイスターバーなどにも出荷。「溢れんばかりに旨みが広がり、甘みを感じます。牡蠣自体に歯ごたえがあり、食感も素晴らしいものがあります。」と評価されています。
藤田さんの牡蠣は、震災によって、大きな被害を受けましたが、一日でも早く美味しい牡蠣を全国に届けるために、現在は、「かき小屋 広田湾」をオープン。
田村 滿さん (農業生産法人 満福農園 代表取締役)
満福農園は、陸前高田ドライビングスクールの農業部門が独立して2012年に設立。
「日本古来の伝統でもある、農業という文化を守り、後世に継承していく」ことをコンセプトに、陸前高田では自根きゅうりの栽培を、遠野ではトマトの栽培を震災後から再開。現在、トマトジュースは「フルティカ」「アイコ」「イエローアイコ」の三種類となり、人気商品となる。地域雇用の創出や企業の枠を超えたコラボレーション、浸水農地の活用、そして多様な野菜の栽培などを目指す。
田村さんは、㈲満福農園のほか、㈱高田自動車学校、衆栄商事㈱、なつかしい未来創造㈱の代表を勤める。岩手県中小企業家同友会代表理事でもあり、経営者の育成、地域の活性化、再生エネルギーの活用法、よりよいまちづくりの提案、講演など、企業のジャンルをこえた幅広い活動を展開中。
石渡 久師さん (株式会社 石渡商店 専務取締役)
石渡商店は、サメの水揚げ日本一を誇る気仙沼の地で昭和32年に創業、研究を重ね、加工技術を向上させた事で、生処理から製造、加工まで一括で行える数少ない会社です。
田中角栄首相時代に中国からの来賓を迎えた晩餐会のメニューにも使って頂いたり、天皇即位の晩餐会の茶碗蒸しにも使って頂いております。
2011年3月の東日本大震災の津波被害により、私達の気仙沼・会社は大きな被害を受けました。会社、工場は津波の被害にて失われてしまいましたが、ふかひれ専門店としてふかひれを作る知識、そして技術は失っておりません。気仙沼のふかひれ加工技術を後世に残すためにもこの災害を技術伝承の試練と考え、私たちは一生をかけてこのふかひれ文化を必ず存続させる思いです。
及川廣章 さん (及川冷蔵株式会社 代表取締役)
及川冷蔵は、江戸時代の終り頃、伊達藩気仙郡広田村の片隅で及川屋として誕生しました。東日本大震災により2つの生産工場全てを一瞬にして失ったものの、「おいしい魚とあふれる笑顔」という理念のもと、次の年には工場を建て直し営業を再開させました。主な事業として、「スマートフィッシュ事業(冷凍冷蔵事業)」と「スマイルフィッシュ事業(水産加工品事業)」の2つの事業を展開しています。
スマートフィッシュ事業は、さんまや秋鮭、いさだなどを食品原料として買い付け、全漁連や仲介業者を通じて全国の大手スーパーや加工メーカーに販売する事業です。特にさんまは、北海道の道東沖から三陸沖で穫れる脂がのった最上級のものだけを厳選し、ワンフローズンで鮮度管理しています。スマイルフィッシュ事業は、さんまの天日干しやいくらの加工品などを中心とした及川屋吉右衛門伝統の味を伝えるこだわりのブランド「ほまぢ」と時代や生活スタイルにあった新しい魚の食べ方を提案するブランド「Smile Fish」の2つのブランドで展開する事業です。
「ほまぢ」とは岩手県気仙地方の方言で「とっておき」を表す言葉です。「漁師が漁で獲れた獲物の中から最上の物を自分や家族のためだけに取り置いた」などの諸説もありますが、三陸でもめったに味わうことのできない、とっておきの海産物で、鮮度、素材の目利き、職人の技など全てにおいて「ゆずれない品質」を追求するブランドです。
アクセス
<往路>
東京発 07:56 JR新幹線はやぶさ101号
一ノ関着 10:08
<復路>
一ノ関着 16:48 JR新幹線はやぶさ106号
東京着 18:56